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第63回 専門知識 問3

  • 執筆者の写真: 人参 走る
    人参 走る
  • 5月1日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月8日

⼆重偏波気象ドップラーレーダーは、⽔平⽅向と垂直⽅向の2つの異なる振動⾯をもつ電波 (それぞれ⽔平偏波、垂直偏波という)を送受信することで、従来の気象ドップラーレーダーよりも多くの情報を取得可能な観測装置である。レーダーから送信された電波が反射されてから戻ってくるまでの経路上に強い降⽔ がある場合には、それより遠⽅の降⽔については、 (a) 電波が減衰してしまい実際の降⽔よりも弱いエコーが観測されることがある。電波は⾬粒のある空気中を進むとき、 ⾬粒がない空気中と⽐べて伝搬速度が少し遅くなる性質がある。また、⾬粒は⼤きい ほど空気抵抗を受けて扁平になるが、氷粒⼦は扁平にはならない。 ⼆重偏波気象ドップラーレーダーでは、このような電波や⾬粒の特徴を踏まえて、 (b) ⽔平偏波と垂直偏波の反射波の位相差を⽤いることにより、⾬の強さを従来の気象 ドップラーレーダーより正確に推定することが可能である。さらに、降⽔粒⼦は種別によって形状が異なるので、 (c) ⽔平偏波と垂直偏波の反射波の振幅の⽐から降⽔粒⼦の形や種別を推定することが可能である。

正誤問題です。

レーダーから送信された電波が反射されてから戻ってくるまでの経路上に強い降⽔ がある場合には、それより遠⽅の降⽔については、 (a) 電波が減衰してしまい実際の降⽔よりも弱いエコーが観測されることがある。

解答 正

気象レーダーは雨や雪の粒から反射されて戻ってくる電波から降水の強さなどを測っています。強い降水があると強く反射される、ということはそれよりも遠くへ電波が届きにくくなります。

電波は⾬粒のある空気中を進むとき、 ⾬粒がない空気中と⽐べて伝搬速度が少し遅くなる性質がある。また、⾬粒は⼤きい ほど空気抵抗を受けて扁平になるが、氷粒⼦は扁平にはならない。 ⼆重偏波気象ドップラーレーダーでは、このような電波や⾬粒の特徴を踏まえて、 (b) ⽔平偏波と垂直偏波の反射波の位相差を⽤いることにより、⾬の強さを従来の気象 ドップラーレーダーより正確に推定することが可能である。

解答 正

問題文の通りです。

図の青枠の部分にこの問題の通りのことが書いてあります。「そうなんだ~」でいいと思います。こちらもチラ見しておくといいかも→二重偏波レーダーデータの活用技術

降⽔粒⼦は種別によって形状が異なるので、 (c) ⽔平偏波と垂直偏波の反射波の振幅の⽐から降⽔粒⼦の形や種別を推定することが可能である。

解答 正

上の図をみてもらえればわかると思います(ピンク枠)。

要は縦横それぞれの大きさがわかるので従来よりも正確に推定することが可能になっています。


てなわけで正正正で①です。

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