第63回気象予報士試験 一般知識 問6
- 人参 走る
- 5月24日
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更新日:5月31日
図のように北半球の同じ緯度の水平面上に●で示す3つの点A、B、Cがあり、各点 から東西南北に1km離れた4点で、矢印で示す水平風の風ベクトルが観測された。4点 に付した( )内の数値は(東向きを正とする風の東西成分[m/s],北向きを正とする風 の南北成分[m/s])である。 点A、B、Cにおける渦度の鉛直成分を東西南北の4点の 水平風を用いて近似計算した値をそれぞれζA 、ζB 、ζC とするとき、これらの大小関係 を表す式として正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

難易度:★★☆☆☆
渦度は回転の度合いです。
低気圧性回転(反時計回り)の方が大きくなります。
そうするとBなんてどう考えても渦度が大きいことがなんとなく分かります。

諦めて式を見ます。
理系なら左側の式の方が分かりやすいと思いますが、回転の度合いを表す式がこれです。
東へ行くほど南風が強くなる
または
北へ行くほど東風が強まる(マイナスがついているので西風ではなく東風)
と渦度が大きくなります。
なお、どれもxの増加量、yの増加量は同じなので無視してもいいです。

Aについて…
左と右のベクトルについて、これらはxが増えていますが、この時南北風は5で変わっていません。
上と下のベクトルについて、これらはyが増えていますが、この時東西風は2で変わっていません。
よって、Aの渦度は0です。
Bについて…
左と右のベクトルについて、これらはxが増えていますが、この時南北風は1と5で、xが増えている方が南風が強まっています。
上と下のベクトルについて、これらはyが増えていますが、この時東西風は2と-3で、yが増えている方が西風が弱まっています。
日本語を並べてもわかりにくいので式に戻りますが、
(5-1)/2 - (-3-2)/2 = 9/2
となります。
Cについて…
同様に式で考えていくと、
(1-1)/2 - (-3-1)/2 = 4/2
となります。
よって、Aは渦度0、Bは渦度4.5、Cは渦度2(比べるだけなので単位は気にしない)となり、
渦度はA<C<B
となります。答えは②です。
正直見た目でわかります。
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