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第63回気象予報士試験 一般知識 問8

  • 執筆者の写真: 人参 走る
    人参 走る
  • 5月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:7月16日

経度⽅向に帯状平均した12⽉〜2⽉の3か⽉平均の東⻄⾵の緯度⾼度分布に認められる特徴について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記 の①〜⑤の中から1つ選べ。
(a) 亜熱帯ジェット気流の軸は、南北両半球ともに500hPa付近の⾼度に現れる。
(b) 12 ⽉〜2⽉の北半球の亜熱帯ジェット気流は、6⽉〜8⽉に北半球に現れる亜熱帯ジェット気流よりも⾵速が⼤きく、その軸はより⾼緯度に現れる。
(c) 北半球の寒帯前線ジェット気流の軸は、亜熱帯ジェット気流の軸よりも明瞭であり、北緯60度付近に現れる。
(d) ⾚道周辺の下層では、ハドレー循環に伴う東よりの⾵が卓越している。

(a) 亜熱帯ジェット気流の軸は、南北両半球ともに500hPa付近の⾼度に現れる。

解答:誤

難易度:★★☆☆☆


下の図は【8月】の東西に平均した東西風の分布です。

北半球が左側です。

ree

丸で囲ったところが亜熱帯ジェット気流に該当します。

極大は200hPaあたりにあるということがわかります。


暖色系が西風で、南北両半球共に西風であることがわかりますね。

なお、普段から高層天気図を見ていれば、300hPa付近に極大がくるというのが感覚としてわかるようになるので毎日みましょう。


人参のぼやき

風速は200~300hPaでみるよね。

 (b) 12 ⽉〜2⽉の北半球の亜熱帯ジェット気流は、6⽉〜8⽉に北半球に現れる亜熱帯ジェット気流よりも⾵速が⼤きく、その軸はより⾼緯度に現れる。

解答:誤

難易度:★★☆☆☆


▼12~2月(北半球冬)

ree

▼6~8月(北半球夏)

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北半球にしても南半球にしても、冬の方が風速が大きいことがわかります。


また、夏の方が高緯度側にジェットが上がってきます。

夏の方がその他もろもろ高緯度側に上がってきます(等温度線とか)。


人参のぼやき

冬の方が風強いよ。



 (c) 北半球の寒帯前線ジェット気流の軸は、亜熱帯ジェット気流の軸よりも明瞭であり、北緯60度付近に現れる。

解答:誤

難易度:★★☆☆☆


図は(b)のやつを見てください。

夏、冬ともに亜熱帯前線ジェットしか明瞭には見えていません。

これは、寒帯前線ジェットが蛇行しまくっている故です。東西平均すると不明瞭になります。

 (d) ⾚道周辺の下層では、ハドレー循環に伴う東よりの⾵が卓越している。

解答:正

難易度:★☆☆☆☆


そらそう。

▼年間平均風

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熱帯付近では東風が卓越。これはハドレー循環の下層部分とみなすことができる。


よって、誤誤誤正の⑤です。



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